高校物理の問題解説: 等速直線運動

問題:等速直線運動

固定画像 タイマー付き画像

等速直線運動する物体の\(x-t\)グラフを図1に示す。以下の問いに答えよ。
問1 物体の速さ\(v\)を求めよ。
問2 \(t = 18\,\text{s}\)における位置\(x\)を求めよ。
問3 \(x = 53\,\text{m}\)となる時刻\(t\)を求めよ。


   

〔解き方〕

   

 〔公式〕

 ◆速度の定義 

  \(v = \frac{x_2 – x_1}{t_2 – t_1} = \frac{\Delta x}{\Delta t} \cdots (1)\)

 ◆等速直線運動の公式 

  \(x = x_0 + vt \cdots (2)\)

等速直線運動を扱う上では、まずその速度\(v\)と初期位置\(x_0\)求める必要があります。 速度は問題文中に与えられている場合もあれば、そうでない場合もあります。 与えられていない場合は、式(1)や\(x-t\)グラフを用いて求めます。
一旦速度\(v\)と初期位置\(x_0\)が分かってしまえば、式(2)に代入することで位置\(x\)と時刻\(t\)の関係を求めることができます。 この関係式が分かれば、\(t\)が与えられた時に\(x\)を求めることができますし、逆に\(x\)が与えられた時に\(t\)を求めることもできます。

等速直線運動の詳細はコチラ!(Map)
×


〔解答と解説〕

問1

 答え:\(3.0\,\text{m/s}\)

\(x-t\)グラフと式(1)から速度\(v\)を求めます(図2)。
\(\Delta x = 20 – 5.0 = 15\,\text{m}\)、\(\Delta t = 5.0 – 0 = 5.0\,\text{s}\)として計算し、
\(v = \frac{\Delta x}{\Delta t} = \frac{15}{5.0} = 3.0\,\text{m/s}\)
となります。
尚、速度\(v=3.0\,\text{m/s}\)と初期位置\(x_0 = 5.0\,\text{m}\)を式(2)に代入して、
\(x = 5.0 + 3.0 t\)
という位置\(x\)と時刻\(t\)の関係式を得ます。


問2

 答え:\(59\,\text{m}\)

問1の解説で求めた式
\(x = 5.0 + 3.0 t\)
に対して、\(t = 18\,\text{s}\)を代入して位置\(x\)を求めます。(図3)
\(x = 5.0 + 3.0 \cdot 18 = 5.0 + 54 = 59\,\text{m}\)。


問3

 答え:\(16\,\text{s}\)

問1の解説で求めた式
\(x = 5.0 + 3.0 t\)
に対して、、\(x = 53\,\text{m}\)を代入して時刻\(t\)を求めます。(図4)
\(53 = 5.0 + 3.0 t\)
\(3.0 t = 53 – 5.0 \)
\(t = \frac{48}{3.0}\)
\(t = 16\,\text{s}\)。